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【国内初】位置情報に基づく次世代駐車場の車載決済デモシステムを開発 〜「あなたのカーライフをステキにする」をテーマにジャパンモビリティショー2023に出展〜

2023年10月24日

 萩原エレクトロニクスは、子会社であるアメリカ法人Hagiwara America, Inc.を通じて出資した米国のスタートアップ Sheeva.AI社 (CEO Evgeny Klochikhin, PhD)と共に、スマートで快適なカーライフを実現する為のIn-Vehicle Payment(車載決済)市場の開拓に取組んでおります。

 この度、技術検証と利便性の体験を目的としたデモシステムの開発を国内大手Tier1の協力を得て実施いたしました。これは位置情報に基づく駐車場の車載決済システムとしては国内初*1の試みとなります。

 本デモシステムについて、2023年10月25日(水)から11月5日(日)まで東京ビックサイトで開催されるジャパンモビリティショー2023の当社ブースにてご紹介いたします。
(*1)当社調べによる。

(1)In-Vehicle Payment(車載決済)市場について

 車載決済とは自動車そのものを決済端末として活用する仕組みで、ドライバーの支払いに関わる負担を軽減し利便性を大きく向上させるユーザーエクスペリエンスを実現します。調査会社Precedence Research社によると、世界の車載決済市場は2032年までに年平均成長率(CAGR) 16.2%で成長し、200億ドル規模まで拡大すると予測されています。

(2)Sheeva.AI社の車載決済技術について

Sheevaの車載決済技術 Sheeva.AI社の技術は、自動車の正確な位置情報を得る技術(右図①)とその情報を用いたサービスAPI(同②)で構成されています。
 一般的にGPSを用いた測位技術は、大気遅延*2やマルチパス*3などの影響を受け10mから20m程度の誤差が生じると言われています。これらを解決する為に、RTK(Real Time Kinematric)による相対測位で誤差を補正したり、外部の他の基準信号を用いて補正する技術もありますが、これらの方法は機器自体が高額であったり、基準信号を発する機器をインフラとして広範囲に整備しなければならないという課題があり、自動車の応用では一般に使われていません。
 カーナビゲーションシステム等の車載機器では、GPSに加え、自動車の運行情報(速度、舵角など)を用いた位置補正(Dead Reckoning)や地図情報を用いた位置補正(Map Matching)が使われています。
 Sheeva.AI社もこれらの技術を用いていますが、Dead Reckoningに関して特許を取得した独自のアルゴリズムを用いて、飛躍的に精度を高め車載決済に応用できるレベル(誤差2m以内)を実現しています。
  更に、高精度な位置情報に基づくクラウド上のサービスAPIも開発し、駐車料金だけでなく、ドライブスルーでの買い物や、ガソリン給油・EV充電といった燃料の補給、有料道路の通行料やシェアカー利用料などの支払いにも対応しています。
 これらの技術を用いる事で、ドライバーはカーライフでの支払いを、クレジットカードやQRコード*4を提示する事もなく、スマートでストレスフリーなユーザ体験を実現する事ができます。

(*2)GPSにおいて衛星からの信号が大気中の影響によって誤差を生じる現象。衛星から地上の受信機まで到達する間に、大気中の湿度や気温変化により信号が屈折/反射する事で遅延が発生し、位置データの計算に誤差を生じさせる。
(*3)衛星からの信号が山やビルなどに反射する事で受信機に複数の同一信号が遅延を伴って到達する事により位置データの計算に誤差を生じさせる現象。
(*4)QRコードは株式会社デンソーウエーブの登録商標です。
 

(3)次世代駐車場 車載決済デモシステムについて

次世代駐車場車載決済デモシステム 今回開発したデモシステムは、駐車場設備(入出庫ゲートや車止め装置など)がないスペースに対して、利用条件に関する属性(駐車可否や課金方法)をクラウド上で設定し、駐車場として利用できることが特徴です。
 車載機器側は正確な位置情報を得るアルゴリズムとクラウドと通信できるソフトウエアを搭載して任意の駐車スペースに駐車します。その際に駐車スペースの属性に沿って正しく課金が実施される事を実証しています。この技術を活用することで、駐車場事業者は高額な駐車設備を導入せずにスペースを駐車場化する事が可能となります。
 更に、駐車場の利用条件を、曜日や時間、近隣のイベントの有無に応じてクラウド上で手軽にタイムリーに変更する事が出来るため、稼働率や収益の向上を図る事ができます。
 利用者(ドライバー)は、入庫ゲートでのチケットの受け取りや、精算機に立ち寄っての現金支払い、クレジットカードやQRコードの提示などの煩わしい作業を行う事なく、車中での簡単な操作によって精算を済ませる事ができます。
 デモシステムでは、駐車場から離れた場所でスマートフォンを使い課金状況を確認する事ができる事も示しています。本開発はSheeva.AI社の技術をベースとして、車載側ソフトウエアとスマホアプリの開発を国内大手Tier1と共同で行いました。

 (4)ジャパンモビリティショー2023での展示について

 ジャパンモビリティショーでは、次世代駐車場 車載決済デモシステムで使用した機器や動画、Sheeva.AI社の技術やユースケースをご紹介しています。また、車載決済以外でも次世代モビリティで必要となる、萩原エレクトロニクスが保有するソリューションを展示しています。是非、お立ち寄りください。

萩原エレクトロニクスブース】
■展示内容1011-2_最終パース.jpg
 ・「あなたのカーライフをステキにする」車載決済(MaaS)
ソリューション
 ・アイコンタクト検知デモ  AIによる気づき検知ソリューション
 ・車載セキュリティソリューション
■一般公開日
 2023年10月28日(土) ~11月5日(日)
■開催場所・出展エリア
 東京ビッグサイト 東展示棟1階 東7ホール 404
■公式サイト
  https://www.japan-mobility-show.com/
 
 
【本リリースに関する報道のお問い合わせ先】
萩原エレクトロニクス株式会社 事業計画室
担当: 棚橋(たなはし)
TEL:(052)931-3125 E-mail: hel_info@hagiwara.co.jp

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