MaaS活用可能な技術を持つSheeva.AI社への出資について

   〜車両内の既存センサーを活用した高精度位置情報技術〜

　萩原エレクトロニクス株式会社（愛知県名古屋市東区、代表取締役社長：副島剛）は、子会社のアメリカ法人 ハギワラアメリカを通じて、MaaS（Mobility as a Service）に活用できる高精度位置情報を算出する技術を有する米国のスタートアップ Sheeva.AI社（CEO Evgeny Klochikhin, PhD）に、出資いたしました。この出資により、従来より行っている協業をさらに加速いたします。

　当社は、2019年より、Sheeva.AI社の持つ既存の車載センサーを活用した高精度位置情報を算出できるソフトウエアの販売やMaaSのためのクラウド環境の提供を、当社グループが有するお客様との繫がりを有効に活用しながら実施してきました。現在は、ハギワラアメリカを中心に北米での協業を行っておりますが、今後は他の地域での協業も視野にグローバル展開したい考えです。

　車両を活用したMaaSは多くのケースで車両の位置情報が使われます。一般には車両に搭載されているGPS（Global　Positioning　System）からの情報を活用しますが、現在のGPSではその精度は約１０ｍ前後と決して高いとは言えません。Sheeva.AI社は、GPS信号に加えて車両にすでに搭載されている加速度など複数のセンサーのデータを活用し独自のアルゴリズムによって位置情報の精度を上げる技術を開発し特許を取得しております。

　この技術の活用によりMaaSに使用される車両は、大きな投資をすることなく最小限のソフトウエアの組み込みにより位置精度を５倍前後高められ、より正確に車両の位置が特定でき新しいサービスを提供することが可能になります。例えば、広大な駐車場においても車両の駐車位置を容易に特定することが可能になります。また、駐車料金の決済システムのサービサーとの協業により、駐車時間の特定など面倒な決済を自動で行うこともできます。さらに、ガソリンスタンドでは"セルフ給油"が一般的なアメリカは、給油したあと売店へ行き給油した号機を伝えて精算しなければならない煩わしさがありましたが、今回の技術により給油したその場所で決済することも可能になります。

　Sheeva.AI社は、位置情報を高精度にするソフトウエアだけではなく、MaaSを提供するサービサーが活用するクラウド側の環境（API）も提供できます。この活用によって、サービサーはユーザに価値のある新しいサービスを最小限のリソースでクイックに立ち上げることも可能になります。

　今回の協業に関してSheeva.AI社CEOのEvgeny Klochikhin, PhDは次のように述べています。「Sheeva.AI社にとって今回のパートナーシップは、ハギワラアメリカならびに萩原エレクトロニクスとの長期に渡る協業の集大成と言えます。私たちのコネクテッドカー市場において、支払いや各種サービスを可能にするAPI基盤と自動車業界における萩原エレクトロニクスの経験の組み合わせは、グローバル市場での成長に不可欠です。」とコメントを寄せています。

　また、同様に萩原エレクトロニクス株式会社代表取締役社長の副島剛は、「自動車産業が大きく変革する時代となりMaaSなど新しい産業が次々と生まれて来ています。今回、優れた技術とMaaSビジネスの基盤を有するSheeva.AI社とのパートナーシップは、当社がグローバルに成長するためにとても重要です。」と述べています。

【会社概要】

会社名：Sheeva.AI
所在地：Alexandria, Virginia, USA
代表者：Evgeny Klochikhin, PhD
設立：2016年3月8日
URL： https://www.sheeva.ai/
事業内容：リアルタイムの車両位置、安全なIDなどを提供

   

【会社概要】

会社名：萩原エレクトロニクス株式会社
所在地：愛知県名古屋市東区東桜二丁目2番1号
代表者：副島　剛
設立：2017年5月1日
URL： www.hagiwara.co.jp/
事業内容：集積回路・半導体、一般電子部品の販売

   

【本リリースに関する報道のお問い合わせ先】

萩原エレクトロニクス株式会社　海外事業本部
担当：吉見
TEL：（052）931-3241
e-mail：HEL_Support@hagiwara.co.jp