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CLOSE将来の電子ミラー化に向けた画像処理技術
昨今、車両に設置されたフェンダミラーやドアミラーなどのサイドミラーの替わりに、車両の後方や側方など運転者の死角になる領域をカメラで撮影し、運転者が確認しやすい位置に設置されモニタに撮影された映像を表示させる電子ミラーシステムが開発されています。電子ミラーシステムが車両に導入されると、サイドミラーが無くなり、空気抵抗が減るため燃費が向上すると共に、車両デザインの自由度が広がることになります。
画像説明:
画面中央はリアカメラ映像を切り出したものです。左右はサイドミラーの下に取り付けたカメラからの映像をそれぞれ切り出して表示しています。
TopViewやパノラマ展開といった視点変換技術を用いることで、比較的容易に電子ミラーやブラインドスポットの表示ができるのではないか。
当社は、魚眼カメラ映像を利用したTopViewやパノラマ展開といった視点変換技術をもっていますが、これらの技術をどのように活用するかが大きな課題でした。
そこで最近注目を集めてきている電子ミラーにスポットをあててみたところ、これらの技術を組み合わせることで比較的容易に実現できることが分かり、開発をスタートしました。
車両のフロントからリアまで見渡せるように設置したカメラ映像から任意の場所を切り取り、人が見るのに自然な形に補正して出力。
水平画角180度以上の広角レンズを搭載したカメラを車両のサイドミラー付近に設置し車両の前方から後方まで見渡せるようにします(下図、一番上の画像)。この状態の映像から一部を歪補正と視点変換をしつつ切り出します。下図の例では、車両の真下部分(TopView表示)・側方・側後方・後方の4視点について処理をしたものです。
視点変換結果に対して将来は検知技術を取り入れることを検討。
それにより死角に障害となる物があれば警告を出すことが可能に。
死角を表示できる技術に対して開発中の検知技術を融合することで、システムとしての完成度を格段に上げることができます。
左のイメージ図は車両後方から近づいてくるバイクに対して警告表示を出しています。技術的には立体物を見つけて、その立体物が自車両に対して相対的に接近する方向に移動しているかどうかを判定することで接近物と判断します。
視点変換などの基本は歪補正技術にあります。いくつもの開発で培った歪補正技術を車載システムに転用しました。また魚眼映像特有の情報量の多さをうまく利用した技術です。