最近よく見かける「IoT」って?
- 「IoT」という文字、あちこちでよく見かけますよね。IoTとは「モノのインターネット」という意味の英語「Internet of Things」の頭文字をとったもの。カンタンに言うと、さまざまなモノをインターネットにつないで互いにデータ通信を行い、必要があれば気象情報や地図といった誰もが入手できるデータをプラスして、今までできなかったモノの監視や制御などを可能にすることです。
最近よく見かける「IoT」って?
- IoTは、すでに身近なところで始まっています。飲料メーカーでは自動販売機にセンサを取り付けて飲料の残量や売上を把握し、補充作業の効率化や売上向上を図ろうとしています。自動車メーカーは、クルマの位置や走行状況に関するデータをリアルタイムで集め、運転者に最新の地図情報や、トラブル時のアドバイスといった情報を提供する「つながるクルマ」の普及に力を入れています。
最近よく見かける「IoT」って?
- モノづくりの現場でも、IoTは大いに期待されています。たとえば生産工場なら、できあがった製品の品質データと、温度や湿度といった気象データから、それらの相関関係をAI(人工知能)が学習し、その日の気象状況に応じた最適な製造条件を導き出して自動的に機械を制御する――そんなことだって可能になります。
萩原電気は昔からやっていた!?
- 実は製造業では、以前からIoTに近いことが行われています。それが「FA」=Factory Automation。それも単なる自動化ではなく、機械同士をつないでデータを集め、品質管理や生産計画に役立てています。IoTと違うのは、必ずしもインターネットを使用しない点。また、データを機械の制御に用いるFAに対して、IoTではAIによる解析・予測など、より高度なことを行う点です。
萩原電気は昔からやっていた!?
- 萩原電気は、30年も前から数々の製造現場のFA化を手がけてきました。つまり私たちにとって工場のIoT化は、「今までやってきたFAを、インターネットにつないで簡単に情報共有ができるようにすること」。24時間×365日動く工場やプラントを相手にしてきた実績も豊富で、過酷な環境でも動作するタフな産業コンピュータを自社製品に持つ私たちには、製造現場のデータ収集はお手のものなのです。
萩原電気は昔からやっていた!?
- ところで、IoTには「(1)モノからセンサでデータを取り (2)通信ネットワークで送り (3)集めたデータを処理する」という各技術が必要です。ここまでにお話しした萩原電気の得意技は(1)ですが、商社機能と技術開発力を併せ持つ萩原電気には、パートナー企業との連携も含めると、ほとんどの分野の技術があります。IoTを進めるための技術の下地は、すでに整っているというわけです。
製造業のIoTはどうなっているの?
- どんなデータを取り、どう活かすか。萩原電気の取引先の大多数を占める製造業のお客さまの多くは、今のところ「考え中」。それでも関心は高く、「海外の工場設備をつないでおきたい」という声は増えています。必要となればすぐにデータを収集できるよう、萩原電気は、膨大な量のデータをネットワークに負荷をかけず送る新しいしくみの開発に取り組んでいます。
萩原電気がつくるIoTの将来は?
- 得意のデータ収集技術を活かす先に私たちがめざすのは、「収集したデータを処理し、AIなどが自動的に次のアクションにつなげる」部分まで手がけること。すでに社内では、いくつかのアイデアをあたためています。将来的には製造と設計・生産準備の各現場をつなぎ、設計の段階で、量産のシミュレーションや不具合予測をするというソリューションを目指しています。
萩原電気がつくるIoTの将来は?
- IoTの活用領域は、当然ながらモノづくりの世界だけにとどまりません。私たちも、環境、エネルギー、物流、ヘルスケア、そして流通や小売といった業種まで視野に入れています。それも技術だけでなく、多様なデータのこれまでにない活用方法のアイデアを提案していきたい。そしてお客さま企業が、消費者の喜ぶ新しいサービスを創出できたら――そんな未来図を描いています。