デバイス事業 技術センター

魚眼カメラの画像を、真上から見た鳥瞰画像に変換。
車体と周囲の位置関係を把握しやすい画像で、
ドライバーを支援。

車載カメラで後方を映す駐車支援システム。撮影した画像をそのまま表示するため、手前は幅広く、奥に行くほど幅が狭まって映ります。これに対して、真上から見た鳥瞰画像なら、位置関係をより把握しやすくなりますが、実際に車載カメラで鳥瞰画像を撮影することはできません。鳥瞰変換(TopView) は、当社得意の画像処理アルゴリズムにより、車体後方の魚眼カメラで撮影した画像を、真上から見た鳥瞰画像に変換する技術です。


リーフレットPDF:2,032KB

技術開発の背景 - Social Needs

「得意の画像処理技術を、世の中の課題解決に役立てたい」。
応用分野を模索する中で、駐車支援に注目。

  • ドライバーの運転支援と事故防止のため、近年ではバックカメラなどの車載カメラシステムを搭載した車種が増えています。ところが従来のカメラでは、手前が大きく、奥に行くほど小さく映るため、距離感をつかみづらいという課題がありました。
  • 画像処理を得意とする当社では、技術力を広くお客さまにアピールするための先行開発を行いたいと考え、応用分野を模索。上のような課題に注目し、魚眼カメラの画像を鳥瞰画像に変換する技術の開発がスタートしました。

この技術の概要 - Outline of the Technology

HD魚眼カメラ画像を、歪み補正と座標変換で任意の角度の画像に。
ハードウェアへの画像アルゴリズム搭載で、高速処理を実現。

  • 車体後方に設置したHD魚眼カメラで撮影した画像を、歪みを補正すると同時に座標変換を行い、真上のほか斜め前方など、さまざまな任意の角度の仮想カメラの視点でモニタに表示することが可能です。
  • 電子回路で何らかの機能を実現するには、ソフトウェアで行う場合とハードウェアで行う場合とがあり、ハードウェアで処理した方が、より高速な処理が可能となります。鳥瞰変換は、ハードウェア(FPGA)に画像処理アルゴリズムを実装して高速処理を行うことにより、リアルタイムでの画像表示を可能としたものです。

この技術の発展途上なところ - Technology in Process

画像処理専用のハードウェアが不可欠。
新たな車載部品の搭載を、いかに実現するかが課題。

展示会では多くのお客さまから、画像表示のスピードを高く評価いただいています。ただし、この高速処理は、ハードウェアへの画像アルゴリズム搭載によるもの。実用化には、この画像処理専用ハードウェアの車載が不可欠です。新たな部品を自動車に搭載するには、さまざまな制約をクリアしなければならないため、自動車関連メーカーなどのお客さまとともに、可能性を模索していく必要があります。

将来的に期待できること - Future of the Technology

「真上からの画像」が可能にする、
見えにくい箇所の危険予知や、正確な事故状況の把握。

  • 「鳥瞰画像をユーザーが直接見る」という使い方は駐車支援に限定されますが、画像認識や検知・警告の機能と組み合わせることにより、「とまれ」の路面表示や縁石を検知して警告を発するといった使い方もできます。人が気づかない箇所や見えにくい部分からも豊富な画像情報を収集し、安全運転をより手厚く支援することが可能です。
  • ドライブレコーダと組み合わせることにより、事故発生時の鳥瞰画像を表示できれば、事故状況や現場での位置関係の正確な把握に応用することが可能です。

この技術の強み - Advantage Point

1.当社ならではのアルゴリズムと実装技術による高速処理

当社の得意とする画像処理技術とハードウェアへの実装技術により、C言語によって記述した画像処理アルゴリズムをFPGAに搭載。1280×720画素のプログレッシブHD画像を、フレームレート60fpsという高速で処理します。

2.魚眼レンズからの大量な画像情報収集

魚眼レンズを使用することで、1枚の画像に、広角な視野から、肉眼とは比較にならないほど豊富な量の情報を収集。周辺の歪みの大きい部分からも、補正を行うことで有効な情報を得られます。